主な仕事内容、特徴
薬剤師というのは、なにも薬剤の調合のみで活躍されているわけではありません。
そのため、今では以下のような形で貢献されていることも、知られるようになってきました。
まず、薬剤師の主な仕事は調剤ではなく、調剤の前のヒアリングとされています。
ヒアリングというのは、例えば薬を本当に必要としているのか、それとも、病院で診断を受けたほうが良いのかをチェックすることです。
人によっては、重い症状ではないけれど、病気に対する強い不安を抱えている人もいます。
ですが、薬を誤って処方してしまうと、その薬に依存してしまい病気を悪化させる恐れがあるのです。
薬剤師は、大学を通じて学んだ専門的な医学の知識をもとにして、本当に薬が必要なのかを判断する力が試されます。
このように、医療行為をチームではなく、独断に近い判断で対応するのが薬剤師の大きな特徴でしょう。
また、病院などに問い合わせをして、医師の指示を仰ぐという形で薬剤師として活躍するケースも存在します。
今では、在宅医療と言われているもののほとんどが該当します。
昔とは違い、今ではカメラ付き携帯、もしくは撮影機器、ネットワークを通じて、離れていても介護、治療を行える時代となりました。
しかし、誰かが現場である住宅に向かわないと、細かい症状のチェックで問題が発生することもあります。
このような場面で活躍するのが薬剤師です。
薬剤師は、介護、看護に関する知識を有していますし、食事療法などに詳しい人も今では多くなっています。
つまり、薬剤師は看護師のような立場で活躍できる人物でもあるので、今では病院と連携されている人が増えてきたのです。
あらゆる業務に対応する必要がある
薬剤師は薬を調合して、こちらを患者に飲ませることが多いと思われていることがあります。
しかし、実際は症状によって薬を飲ませるのではなく、薬を塗り込むという対処が要求されることもあります。
具体例では、筋力が低下している人、もしくは筋肉、神経を痛めている人が該当者です。
このような人は体の中(主に内臓など)が弱っているかもしれません。
そのため、一般的な治療薬を服用しても、大きな効果が見られないことも少なくないのです。
そのため、近年では薬剤師が家庭訪問するという形で、症状を確認してから、軟膏(なんこう)、もしくは坐剤(ざざい)を使用するケースが増えてきました。
さらに、病院との連携で介護用品を手渡し、使い方をアドバイスするという活躍を見せることもあります。
昔と比べると、今では薬剤師といっても、介護の現場のみで活躍するケースが減っています。
そのため、臨機応変に活躍できる人が望まれており、業務に関しても、多岐にわたるケースが増えているのです。