体験入居のメリット
これから有料老人ホームを利用しようと考えているなら、まず体験入居をしてみることを強くおすすめします。
順番待ちとなっている特別養護老人ホームでは難しいかもしれませんが、基本実費で入所をすることができる民間の老人ホームでは、積極的に体験入居を募集しているところが多く見られます。
体験入居とは実際にその施設の中で宿泊をすることで、基本的には1泊2日、長い施設では1~2週間程度過ごせるでしょう。
完全無料で利用できることはあまりないですが、1泊あたり数千円~1万円台くらいで利用ができるので、まずは試しにそこでの居心地を体験してみてください。
体験入所でできることとしては、入居予定の部屋の確認の他、入浴や排泄などの介護サービス、提供される食事の質の確認、夜間の見回り体制、レクリエーションの参加といったようなことがあります。
民間の老人ホームではテレビCMやパンフレットなど目立った宣伝をしているところも少なくないのですが、広告だけではわかりづらいこともたくさんあるでしょう。
そこで実際に入居をする前にまず実際にどのような施設となっているかを確認することにより、本契約をするための判断材料になります。
もちろん体験入居は1ヶ所だけにしなければいけないという決まりはなく、複数の施設をお試しすることができます。
近所にいくつかの施設があってどこに入るか迷っているという場合なら、ぜひとも実際に体験入居をしてみることをおすすめしたいです。
確認したいポイント
体験入居をする時には、ただ居心地がよいかどうかを判断するだけでもいいですが、せっかくの機会なのでそれぞれの施設の特徴をチェックしてみてください。
確認すべきポイントとしてはまず「施設全体の雰囲気」があります。
これはかなり重要な要素で、例えば職員が殺気立つほど忙しそうにしていたり、なんとなく入居者同士の関係が悪いように感じる時には、内部の運営がうまく行っておらず殺伐とした雰囲気で生活していることが伺えます。
ある程度施設内で職員が忙しそうにしているのは仕方がないことですが、入居する人たちに対して乱暴な態度をとっているようなら、人間関係やコミュニケーションに問題があるかもしれません。
また、施設運営の良し悪しを測る重要な要素となるのが内部の清掃状況です。
食器や施設内の器具類は清潔であるかや、部屋の細かい部分にきちんと清掃が行き届いているかどうかは業務の丁寧さを示します。
できることなら実際に入居している人に話しかけてみて、普段どんなふうに過ごしているかということを聞いてみるのがよい方法です。
どんなところが気に入っているか、何か不便なことはないかといった本音を聞き出すことができれば、かなり参考になるでしょう。