オススメの映画とあらすじ
ここ近年、「介護」という問題が多くの家族の問題として認識されるようになったためか、映画などで多く題材として取り上げられるようになってきました。
そこで個人的に見てきた介護を題材にした映画について、いくつか具体的にあらすじを交えて紹介していきます。
(ネタバレは避けますので安心してください!)
【ケニアン~あなたでよかった~】
特にこれと言って将来の目標がなかった男性が高校卒業後に介護の専門学校に入学し、新人介護福祉士として仕事をしていく姿を描いた映画です。
舞台となるのは郊外にある小規模多機能施設で、認知症を患う高齢者たちと一緒に過ごしながら次第に介護という問題に真剣に向き合うようになっていく、というストーリーでした。
こちらは2017年6月に封切りされた映画ということで比較的新しい映画なのですが、よくあるお涙頂戴系の障害者と健常者のふれあいではなく、認知症についてかなりリアルな実態を描いてくれています。
実際に介護を経験した人たちからもかなり評判がよく、介護の現場を経験している人にこそ見てもらいたい映画の一つです。
【毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル】
こちらは映画でもフィクションではなく、実際に介護をしている家族のドキュメンタリーを映画にしたものです。
「毎日がアルツハイマー」はシリーズ化された作品となっており、この作品の前に2作が上映されています。
3作目となるザ・ファイナルでは「死」をテーマにしており、認知症介護の末にある家族の死に直面するということを、家族の本音を交えて紹介しています。
実際の認知症患者を映画の題材にすることについては、業界内でもかなり意見が分かれたようですが、そのぶんストーリーや生活の様子に現実感があります。
現在国内の多くの場所で起こっている認知書の問題を浮き彫りにしてくれる作品です。
詳しくは実際の映像を見てもらいたいのですが、認知症になった家族にとって最善の「死」とはどういうものか、という重いテーマを扱った意欲作と言えます。
介護を題材にした映画のメッセージ性
介護をテーマにした映画は、有名な小説を原作にしたものもあり、描かれ方もかなり多様化しています。
ですが介護というテーマは非常に重いものであることから、エンターテインメントとして扱うにはかなり工夫が求められるというのが正直な感想です。
本来自分のことを育ててくれた親や家族のこと、できるだけ心をこめて介護をしたいと思う反面で自分たちが行きていくための生活もしていかなければならず、そこが多くの介護映画の大きなテーマになってきます。
若い世代にとっては介護の問題は遠い世界のように感じられると思いますが、ある日突然に当事者になる可能性も多いことから、できることなら介護をする以前に一度名作に触れてもらいたいところです。