払しょくしていきたい
介護士という存在は、きついことや汚いということがイメージとして定着しています。
危険ということも、介護という仕事のイメージとして付きまとっているでしょう。
実際にそういったことがないわけではありません。
しかし、それは仕事の一部分なのであり、介護の仕事のすべてを表しているわけではないのです。
このイメージを変えていくことは大切なのですが、実に難しい問題だといえるでしょう。
私の様に実際の現場にいると、ちょっとした口々に出るイメージは、簡単に払しょくすることはできないのだとわかります。
ですが、何もしなければ変わっていかないということも事実でしょう。
感謝を形にしていくこと
日本人の気質の問題もあると思いますが、なかなか感謝ということを口に出すことができません。
憎まれ口は簡単に口をつくのですが、ありがとうという言葉の難しさを、介護を仕事にするとわかるのです。
そのなんとなくの気持ちもわかるからこそやりがいになっているのも確かでしょう。
とある県では、感謝の気持ちを表すのに、カードを使っているというところがあるそうです。
介護を受ける人が、ありがとうという言葉の代わりに、このカードをわたし、ある程度たまったらバッジをつけることができるというシステムになっています。
日本人には、とても向いている方法なのかもしれません。
気持ちの距離を縮めるのには、とても大きな効果があるでしょう。
介護士側でも、貰えればうれしいですし、バッジという形があることでやりがいになるかもしれません。
両者の意識を変えることができるかもしれない
こうしたカードの効果は、予想以上にあるようです。
介護を受ける側にしても、素直に感謝を伝えられるのですから、明るくなってくる人もいるのでしょう。
雰囲気も変えていくことができるのかもしれません。
介護する側でも、マナーが悪かったりすることがあるのは事実です。
人間ですので、どうしても感情が伴うことを否定することができません。
それでも、介護ということに関係しないように頑張っているのです。
それがこのカードの存在で変わるのであれば、どんどん導入していくべきなのでしょう。
感謝という言葉がカードになることで、そんな気持ちも変えられるかもしれません。
それでも、カードがほしくて介護を頑張るということの問題も整理しておかなければいけないでしょう。
介護とは、そういった価値のものとは無縁であってほしいとも思うのです。
介護が抱えるイメージと将来性は、非常に難しい部分があります。
きつい・汚い・危険というイメージを払しょくするためには、もっと根本的な技術の浸透などもしていかなければいけないのでしょうね。