給与水準の向上
介護福祉士とどこかに名前が入る資格はいっぱいあります。
ですが、どれも民間資格であるということを知っておかなければいけないでしょう。
この状況を少しでも変えるために、専門介護福祉士という資格を作ろうともしているのです。
キャリアプランの一環として、上位資格の位置づけとしての資格になります。
こういった形を作ることで、給与水準の向上も意識しているのだと思うのです。
分野に特化した介護福祉士に
介護の世界をシンプルにということで始まった改革なのですが、だんだんと複雑化してしまってきました。
国家資格として厚生労働省が考えている専門介護福祉士ですが、認定介護福祉士という民間資格もキャリアプランの一つとして考えているわけです。
ピラミッド型にしていこうと考えているはずなのに、なぜかもうひとつピラミッドができてしまったという感じでしょう。
認定介護福祉士は、介護福祉士の上位にあたるわけですが、専門介護福祉士は、細かに専門性を高めた資格になると考えられます。
たとえば、認知症に特化した介護福祉士ですという形になるのです。
うまく稼働するのであれば、とてもいい資格制度であるといえるでしょう。
ただし、現状ではうまく稼働していないのです。
実際に取得の意味があるのか
専門介護福祉士がうまくいかない理由としては、専門領域を分けることで特化させようとすることに起因します。
確かに勉強もしなければいけませんし、技術も身につけなければ専門性を高めることができないわけですが、それだけ時間をかけなければいけなくなるのです。
さらに、投資も相当なものになり、チャレンジしにくい要素が固まってしまいました。
資格としての評価も高いわけではなく、驚くほど高い負担に対して、高価がないと感じてしまっているのです。
利用価値が高くはない資格に対して、もともと給与水準の高くない状態で余裕が少ない介護福祉士が投資をする意味はないでしょう。
現状のキャリアプランというのは、かなりちぐはぐではないかと感じています。
本当に知識は必要ですし、技術も必要なのですが、シンプルな形にならず、また複雑になってしまっているのも困った話です。
できれば、民間の認定ではなく、国家資格だったら違いがあったでしょう。
本当にそんなことを思ってしまう今日この頃なのです。